「わた」の世話ないよ!

色々好きなことを、適当に。

'141103 諏訪神社大祭

県道12号線を加茂川沿いに走る。

黒瀬ダムの湖畔を過ぎ、

石鎚ふれあいの里を横目にしばらくすると、

三碧峡で加茂川を渡る。

左に行くと、西之川石鎚ロープウェー乗り場。

右に行くと、林道石鎚折掛線を経て高瀑休憩所に至る。

 

その途中、

路面が舗装からダートに変わるところが土居集落の跡だ。

ここには諏訪神社があり、毎年11月3日に秋祭りが催さる。

 

昭和26年までは千足山村、昭和30年までは石鎚村、

それ以降は小松町石鎚と変遷してきたこの山村。

かつては千人以上いた住民も、

昭和の高度成長期のあおりをくらい、

過疎化のうきめに会い人口減少、

今や三世帯五人が生活するばかりとなってしまった。

 

しかし、かってこの山村に暮らした人々やその二世三世が、

年に一度、文化の日に里帰りして、

諏訪神社に獅子舞を奉納する秋祭りが、

ここ三十数年継続して行われている。

いつか拝見したいと思っていた諏訪神社秋の大祭。

今年は自分の休日とうまく合致したので、

楽しみにこの日を待った。

 

 

 

晴天だが気圧配置が冬型で肌寒い朝

土居集落まで車を走らせる。

すでに多くの車が道端や空き地に停まっていた。

赤色に塗られた契橋(ちぎりばし)を渡り諏訪神社境内に入ると、

「ひさしぶりやの」「変わらんなぁ」なんて再会を喜び、

旧交を温める言葉が飛び交っていた。

 

本殿での神事が終わると、やがて境内で獅子舞が始まる。

太鼓二張りに合わせて、

子供四人が雌雄二頭の獅子を操りながら跳ね踊る。

それぞれにゆかりのある演目だろうけど、

意味合いは判らなかった。

 

 

かつては、もっともっと賑やかで熱気のある秋祭りだったのだろう。

村の十八の集落から老若男女がこの諏訪神社に集まる。

娯楽の少ない山村で、

祭休みは最大の楽しみの一つだったにちがいない。

 

若い男女が二人で話をすることが不謹慎だった時代には、

「男女交際の絶好の機会だろうな」なんて想像しながら、

艶かしい獅子舞を見つめている自分がいた。